『歌おう、感電するほどの喜びを!』レイ・ブラッドベリ

早川書房 (2015)

火星植民地最後の在住者である老人は50年間電話を待っていた。ついにかかってきた電話の相手とは――。孤独と哀愁に満ちた美しい一遍「夜のコレクト・コール」。ぼくたちは覚えている、おばあさんが生まれたあの日のことを――母さんが死んで悲しみにくれるわが家に、ある日「電子おばあさん」がやってきた。ぼくたちとおばあさんが過ごした輝ける愛に満ちた日々を描いた表題作。驚きと哀しみに背筋が凍り、思わず微笑を誘うSF界の抒情詩人の魅力を存分に堪能できる珠玉の短編集。