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『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』宮田珠己
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サブタイトルの「墨瓦蝋泥加書誌(ブックス・メガラニカ)」とは、西洋において古くから南半球に実在すると信じられていた巨大な大陸の名前。本書で紹介される本は、難しそうで読んだことのない学術書ばかりだが、著者の視点を通すとユーモアに満ちていて楽しい。軽妙な語り口で、ジャンルを問わず「本を読む」ことの喜びを再確認させられる一書。そんななかで、一冊紹介された本を手にしてみました。
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矢島新さんの『日本の素朴絵』です。本書は、素朴な絵というより、本気で描いたのにうまくいかなかった絵や、失敗作も収録。著者は、ゆるキャラの存在や、歪んだ陶器にわびさびを見るなど、素朴を愛するという点において日本は卓越していると語る。
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笑ってごめんね、と思いながらも「これ本気? 下手ウマ? どっち?」とニタニタが止まらない。矢島さんはどのようにしてこんな作品を見つけ出したのだろうか。
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『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』を手にしなかったら、この一冊には出会えませんでした。