『愛のぬけがら』原田マハ

幻冬舎(2022)

ムンクの《叫び》は誰もが知る作品であり、むしろその作品がムンクをイメージ付けしているように思います。正直なところ、本書で紹介されていた作品のほとんどを知らなかっですし、まさか絵の才能だけではなく、文才もあったとは驚きでした。

これまで原田マハさんのアート小説を数多く手にして、美術家たちの人生にどっぷりと入り込んでいましたが、本書ではムンクの言葉の翻訳ということで、どのように表現されるのかとても楽しみにしていました。やっぱり素敵だなぁと……。

In good health

I came to you

like a ghost

I leave you

うきうきと君に会いに来て、

別れるときには

ぬけがらになっている。