『老人と海』ヘミングウェイ

 新潮社 (2020)

大魚との死闘を繰り広げる老漁夫の孤独を映し出した本書は、「老い」を真正面から捉えながら「生きる」ことへの挑戦を諦めない老漁師の姿が胸をうつ。著者の人生は壮絶だ。幾度も病に倒れ、二度の飛行機事故に遭い後遺症に苦しむ日々。鬱状態に陥り最期は猟銃自殺。「あちこち旅をしてまわっても、自分から逃げることはできない」との言葉を残した著者の代表作。