『無垢の歌: 大江健三郎と子供たちの物語』野崎歓

‎ 生きのびるブックス (2022)

足下を見つめなおし、予期せぬ社会の変化を生きぬくことを目指す「生きのびるブックス」さんから届いた大江健三郎論。誰もが知る作家だと思いますが、読まず嫌いのまま大人になった人も多いのではないでしょうか。また読んではみたものの、濃厚な表現に一冊で十分と感じられた人も少なくないはずです。その点、本書は平易な言葉で小説の魅力を拾い上げているためスラスラと読めますし、また大江文学を新感覚で味わうことができる一冊です。